2009年12月24日木曜日

「数字の詰め」と「数字の力」

今号が創刊号です。
まずは、製薬業界の営業マン「MR(Medical Representative)」にスポットを当てて行きますので、宜しくお願い致します。



さてさて、月末ですね。
製薬企業によっては締め月ということもあって、薬局や医療機関にお薬の購入を前倒しでやってもらう

  「数字の詰め」

なるものがおこなわれています。


この「数字の詰め」ですが、外資系製薬企業などでは12月締めになるので外資系MRはかなり必死です。

中には1ヶ月分どころか、2ヶ月、担当交代があるMRなどは 「置き土産」 として3ヶ月分詰め込んで、

後任者に3月まで売上げが出ない状況を作って逃げて行く最低な輩もおります。



ただ、来年はお薬の値段(薬価)が下がる

   「薬価改正」

が行われます。
おそらく、薬局・医療機関側も前倒しの購入を渋るケースが多いのではと予想されます。

今月は、早め早めにお願いに行かないと、全く「数字の詰め」が出来ないでしょう。

ラポールなんかは、12月上旬に薬局・医療機関と交渉してしまったので、全く問題ないです。


しかし、新人MRさんや最近担当が代わったばかりのMRさんは、初めてのお願いということで中々上手く交渉出来ない事も予想されます。

「営業科学」というテーマですので、一応小手先的なテクニックなんかを提案させて頂きます。
実際の営業現場においては様々な状況が想定されますが、おおまかに言うと

    「正確・具体的な数字(数値)で迫る」

というものです。

例えば、とある薬局に高価圧治療薬の前倒しの購入を依頼したい場合だとします。
薬局長「何本くらい欲しいの?」

a,「25mg1000錠を4本ほど前倒しで頂けませんか。宜しくお願い致します。」
b.「25mgを3850錠頂きたいです。この錠数ですとおよそ患者さん64人分ですので、1ヶ月で間違いなく消化出来ます」

明らかに、b の方が良く理解した上でお願いに来ているのと、薬局の「Dead Stock」にも配慮した発言なので好感持てますよね。



これは、リチャード・ドーソン博士という方が、著書「Secrets of power pursuasion(パワー説得の秘訣)」の中で

  「正確な数字を使っている方が、パワーが強い」

と科学的に述べております。

例1)上司に◯×クリニックでの接待申請を提出。上司は「ここ、接待やる意味あんの?」と訝しげな表情。
ここであなたは

a.◯×クリニックは、高血圧の患者さんが多いので売上げが見込めます。
b.◯×クリニックは、外来患者さんの40%は高血圧患者さんで320人/月ですので、売上げが見込めます。

断然、b の方が、OK出しやすいですよね
説得する上で、正確な数字の発言はパワーを持つんですね〜

製品の紹介では、改善率は◯%です、みたいな事言いますが・・・。

それ以外の場合で数字でパワーを得て交渉した事が無いようでしたら、試してみるのも宜しいかと思います、

今回は意外とやってそうでやっていない事を、お話しました。
では、次回。

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