2010年2月22日月曜日

就活人の為のMR講座

前回、意外と学生さんから連絡が来るとは以前申し上げましたが、

やはり就職活動中の方から、根本的な話として

「そもそもMRってどんな職種なの?」
「接待ばっかりなの?」
「お給料は沢山貰えるの?」
「福利厚生は良いの?」

などのご質問を頂いております。



就職活動中の方も多い時期なので、少し触れてみます。
しばらくはMR希望者向けの内容になってしまうかもしれません。



まず、一言で言うと不思議な職種ではあります。

仕事相手は、医者・薬剤師・看護士と卸(MS;ディーラー)です。

仕事内容は、薬の紹介がメインです。
価格については言及してはなりません。



でもキチンとノルマはあります。


体の悪い患者さんを助ける為の

   「薬の情報だけ」

を届ける仕事をしているだけで、価格交渉はできない。

でも、厳しいノルマはあるのです。



話はそれますが、お薬には薬価というものがあります。
これは、医療機関(病院、クリニック、薬局)が使った薬剤の費用を
国に請求出来る金額です。


そして、患者さんが支払う薬剤費は基本この
   
   「薬価の3割」

です。


しかし、お薬にまつわる値段の話は色々あります。

仕切り価:製薬会社が卸(ディーラー)に売る薬の値段
納入価 :卸が医療機関に売る薬の値段
薬価  :医療機関(病院、クリニック、薬局)が使った薬剤の
     費用を国に請求出来る金額

製薬会社は、卸に「仕切り価」で売ります。
卸は、医療機関に「納入価(=仕切り価+α)」で売ります。
「+α」が卸の利益です。

医療機関は薬価分を国に請求するので、
薬を購入した医療機関では
「薬価ー納入価」は利益になります。

つまり、医療機関は「薬だけに関して言えば」
儲かる仕組みになっております。

ただ、注射剤での手技料など勘案してませんし、
実際経営自体は病院はもとよりクリニックも苦しいです。



まあ、商品の紹介はできるけど、
値段設定は出来ないという特殊な業界ですね。

あとそれ以外に、自社製品なので製品のデータ的あるものの
自分では処方できず、患者さんの声を生で聴けないので
製品の紹介の上でもDrより優位になることは出来ません。

車のディーラーからMRに転職された方が言っていたのですが

「車の販売では、当然ステアリングがどうとか
 スピードがどうとか
 今ならキャンペーンで安くできますとか
 商品に関してはすべて把握した上で紹介できた。
 でも、MRは違うね。
 Drが、患者さんに処方して感触を得て
 初めてその商品の把握だから
 この商品はこうですと言っても、
 なかなか信用してくれない。」

外国のMRだと、Drの信頼していて
MRに薬剤選択を聞いてきたりするそうですが
日本では無茶な価格設定と接待漬けを繰り返していた
プロパー時代の弊害もあり、海外のようにはなる気配は遠いです。

やはり、ちょっと長くなってしましました。
次回また、お伝えします。

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