前回のメルマガ読者から
「プロパーってなんですか?」
という質問を頂きました。
説明不足ですみません。
現在のように医薬品情報提供者を「MR」という名前で呼ぶ前に
呼ばれていた名称です。
別名「プロのパー」と言われるくらいの営業マンだったそうです。
私は、建値制(MRが価格交渉出来た)時代の後の人間なんで
詳しくは知りませんが・・・(^^)。
普通、「プロパー」を良いイメージで例える人は少ないですね。
例.接待ばかりで、薬を紹介もせずに売上げを出しているMRに向かって
「あいつは仕事はMRじゃなくて、プロパーだからさ」
(とびきりの悪意付き表現)
ですが、私はこの時代の営業マン(プロパー)のスゴい話を聞いたり、
実際見たりしているので、学ぶ事は多いのではと思ってます。
その昔、私が新人でOJTとして埼玉のとある医大の担当者に
くっついて仕事を見学させてもらった時の話です。
研修医らしき白衣のお医者さん数名と少し年上の医局長らしき方が
医局におりました。
すると、担当者を見つけるなり
「おお、◯★さん!いいとこ来た。
(研修医に向かって)
おい、お前達。病院の事で分からない事あったら、
この×◎薬品工業の◯★さんに聞け。いいな。」
さすがにこの時は、
「すげえな、このオッサン。相当信頼厚いな」
と思ったくらいでしたが、
この後、さらに驚いた事がありました。
その後、病棟を歩いていたら(これも今じゃ少ない光景ですね)、
向こうから点滴をしながら歩いて来るオバちゃんが一人。
すると、このオバちゃん
「あら、◯★さ〜ん!!
あんたんとこの薬でたよ、ホラ、ホラ」
といって、今打たれている注射剤のバックを指差しています。
「なんじゃこの人!患者さんまでプロモーションしとるのか?!」
と驚きましたが、真相はよく教えてくれませんでした。
まあ、それぐらい病院内を好きなだけウロウロさせてもらえる
「特権」
を持っていたのでしょうね。
完全なる「プロパー」のこの担当者は、本当に
「強固な人間関係」
をDrと構築しておりました。
「今はそんな時代じゃない」
という方もおりますが、私はそうは思いません。
結局、「人間は感情で購買を決める」と言われてます。
理由は、後付けするのです。
その製品に大きな劣性がなければ
「◯×製薬のあの薬は、◎★さんとこの薬だったな。
まあ、効果はよく分からんが、安全性は問題なさそうだから
使ってみるか」
という感じで「安全性」を後付けして使われるのです。
今は接待交際費も少なく、プロパーと同じ事は出来ません。
しかし、昔のプロパーに見習う事は多くあります。
きっと、気遣いは今のMRより優れているし、
空気も読める人は多かったでしょうね。
「あいつは仕事はMRじゃなくて、プロパーだからさ」
プロパーでいいんじゃないすか〜(^^)
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